「定年が早い」と分かっているのに、お金の準備だけが進まない理由

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「定年が早い」と分かっているのに、お金の準備だけが進まない理由

「しっかり考えているね」

同僚や家族に、そう言われたことはありませんか。退職後の話になると、制度のことも再就職のことも、ひととおり答えられる。まわりからは、準備ができている人に見えているのだと思います。

でも、自分の中では違います。まだ何も形になっていない気がして、落ち着かないのです。

私は、定年まで勤めたのではなく、休職してそのまま依願退職しました。退職に向けて、じっくり準備する時間はありませんでした。それでも、退職の前後でいちばん不安だったのは、お金のこと、とくに収入面でした。

立場は違っても、お金の準備が形になっていない不安を抱えている方は、少なくないと思います。「まわりの評価」と「自分の実感」がずれていると、準備は後回しになりがちです。

この記事では、分かっているのに動けない理由を整理します。

定年までの時間は、思っているより短い

制度は動いていますが、空白期間は残ります

自衛官の定年は、近年、段階的に引き上げられています。2023年10月に1尉から1曹まで、2024年10月に1佐から3佐と2曹・3曹が、それぞれ1年引き上げられました。令和10年度(2028年度)以降も、さらに引き上げる予定が示されています。最新の内容は、防衛省の公式ページで確認してください。

方向としては、よくなっています。ただ、階級によって55〜58歳(将・将補を除く)ですので、多くの隊員が50代で定年を迎えることは変わりません。公的年金の受給開始は、原則65歳です。その間のお金をどうするかという課題は、引き上げのあとも残ります。

40代に入ると、定年までの年数が見えてきます

あと15年、あと12年。そう数え始めると、「まだ先」とは言いにくくなります。

再就職を考えている方も多いと思います。ただ、収入が現役のころと同じになるとは限りません。何歳まで働くのか、そのときいくら必要か。この2つが決まらないと、必要な準備額は出せません。

「準備できている人」に見えるほど、聞けなくなる

相談したいのに、今さら聞けない

まわりから「分かっている人」と思われていると、基本的なことほど聞きにくくなります。

職場に長くいると、まわりから「なんでも知っている人」だと思われることがあります。業務のことなら、それで問題ありません。ただ、お金や退職のように、自分も手探りの分野まで同じように見られると、「実はよく分からない」とは言いにくくなります。

本当は自分も手探りなのに、言い出せない。そのうち疑問がたまって、「考えないようにしよう」と思うようになります。

気づきやすい人ほど、不安は長く続きます

物事を深く考える人は、この状況で特に疲れやすいと感じています。

「このままだと足りないかもしれない」で止まらず、そのあとの生活まで思い浮かべてしまう。だから直視するのが重くなり、余計に手が止まります。

これは弱さではありません。先を見通す力が、この場面では負担になっているだけです。

情報格差は、以前より小さくなっています

一方で、よくなっている面もあります。以前は、退職後のお金の話を身近で聞く機会が、限られていました。最近は、OBの方が資産形成の話をしてくれる場面も増えました。制度の説明を受ける機会も、以前より整っています。

夫の職場でも、OBの方が資産形成について話す場面があったそうです。内容は、FPの勉強で学ぶような基本的なものでした。夫にとっては、とくに新しい情報はなかったそうですが、まわりの人たちは、大きくうなずきながら聞いていたと聞きました。

基本的な内容でも、あらためて聞く機会があると、「そうだった」と受け止める人は多いのかもしれません。

「知る機会がないから動けない」という状況は、少しずつ変わってきています。では、なぜ準備は進まないのでしょうか。

足りないのは情報ではなく、自分ごととして向き合う時間

知識としては知っている。でも自分の数字にしていない

ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。

若年定年制も、退職後の空白期間も、iDeCoやNISAも、名前くらいは知っている方が多いと思います。情報は、もう手元にあります。

それでも動けないのは、危機感を持ちにくいからだと感じます。自衛隊にいると、毎月の給料が安定しているので、お金に困る実感がわきにくい。定年もまだ先だから、自分のこととして考えにくい。そういう方が多いようです。

たとえばiDeCoは、名前を知っていても、退職金と受け取る順番や間隔によって税額が変わることまでは、確認していない方が多いと思います。制度は変わることがあるので、受け取る前に、最新の内容を公式の情報で確認してください。詳しくは、自衛官のiDeCo、受け取り方で税額が変わります|退職所得控除の落とし穴で解説しています。

足りていないのは、それを自分の数字に置き換える作業です。

  • 自分の定年は、何年後か
  • そのとき、手元にいくらあるか
  • 毎月、いくら足りないか

この3つを実際に計算した方は、意外と少ないと思います。

数字にすると怖いから、見ないでいる

自分の数字を出せないのは、意志が弱いからではありません。出すと、足りない現実がはっきりするからです。ぼんやり不安なうちは、「なんとかなるかも」と思えます。数字にすると、それが消えます。

だから、後回しにしてしまう。これは自然な反応です。

ただ、先延ばしにしている間も、定年までの年数は減っていきます。早く始めるほど、毎月必要な金額は小さくて済みます。

人に会わずに、自分の数字から始める方法

いきなり相談窓口へ行かなくて大丈夫です

「保険の窓口へ行きましょう」と言われても、すぐ動ける人は多くないと思います。営業されないか。断りにくくならないか。何を聞けばいいのか分からない。そこでつまずいて、止まってしまいます。

そこで、まずAIに聞いてみる方法があります。

「ほけんのAI」は、LINEの中でAIと会話しながら、保険やお金の悩みを整理できるサービスです。整理した内容をもとに、自分の悩みに合ったFP(ファイナンシャルプランナー)を紹介してもらえます。LINEだけで申し込みまで完結し、アプリは不要です。人と話す前に、まずAIで整理できるので、思い立ったときに、気軽に始められます。

自分の状況を入力して、AIに整理してもらう。それだけでも、ぼんやりした不安が、少し形になります。

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必要だと感じたら、その先に進めばいい

整理した内容をもとに、FPを紹介してもらい、オンラインで相談する流れもあります。

正直にお伝えすると、FP相談まで進めば、人と話すことになります。ただ、進むかどうかは、ご自身で決めてください。AIで整理するだけでも、役に立つと思います。

進む場合も、先にAIで整理しておけば、当日の負担は軽くなります。「何を聞けばいいか分からないまま面談が始まる」ことを避けられるからです。

まとめ:完璧にする必要はありません

準備は、すべての答えを出すことではないと思います。まずは、自分の数字を見えるようにすること。それだけで、不安の輪郭がはっきりして、次にやることが見えてきます。

まわりから「準備できているね」と言われながら、内心そう思えていないなら、足りないのは知識ではありません。自分の数字を、一度だけ、目に見える形にすることです。

今日、5分だけ時間を取ってみませんか。まずは、AIに自分の状況を話してみるだけで構いません。

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