自衛官の退職後に役立つ資格5選|目的別の選び方

自衛官の退職後に役立つ資格5選|目的別の選び方

退職後を考えて資格を取りたいと思っても、種類が多くて、どれから手をつければいいのか迷ってしまいます。

この記事では、自衛官が退職後の備えとして考えやすい資格を、目的別に5つ選びました。私の場合は、資格を取ること自体が目的ではなく、必要があって学んだものがほとんどです。個別の体験記へのリンクもまとめています。

資格を選ぶ3つの基準

  1. 自分の目的につながるか(お金、起業、不動産、手に職など)
  2. 在職中に勉強の時間を確保できるか
  3. 年齢に関係なく使えるか

目的別の早見表

目的おすすめの資格
お金の基礎を学びたいFP3級
起業や経理を考えている、家計に不安がある日商簿記3級
手に職をつけたい第二種電気工事士
不動産の仕事・大家の知識宅建士
防災・地域活動に関わりたい防災士

どれから始める?|まずはFP3級がおすすめ

迷ったときは、FP3級から始めるのがおすすめです。保険、貯蓄、投資、税金と、日々の生活にそのままつながる内容だからです。

資格を取らなくても、学ぶだけでも構いません。学んでみると、自分に向いている分野かどうかが分かります。取得すれば、履歴書にも書けます。自衛隊の中での特技や認定は、民間ではそのまま評価されにくいことがありますが、国家資格や、広く知られた検定は、外でも通じる形で残ります。

① FP3級|お金の基礎を身につけたい人へ

私は、自分の家計管理のために取得しました。保険の見直しや投資の考え方が整理されて、お金の不安が少し軽くなりました。

家計管理で一番変わったのは、夫も同じ資格を持っているので、家計について混乱や意見の食い違いがなくなったことです。共通の知識があると、話し合いがスムーズになります。

向いている人

  • 「このくらいの金額なら払えるから」と、いろいろな保険に入っている人
  • ボーナスを当てにして生活していて、貯蓄がなかなかできない人

反対に、お金の不安がなく、貯蓄も十分にできている人は、優先度は低めかもしれません。

体験談は、FP3級取得体験記にまとめています。

② 日商簿記3級|起業や経理、家計に不安がある人へ

起業を考えたときに必要だと思い、育児と夜勤をしながら、1年3か月かけて合格しました。時間をかけすぎてしまいましたが、集中して取り組めば、数か月でも取得できると思います(個人差はあります)。

簿記は、家計に不安がある人にもおすすめです。資産と負債の考え方が分かると、お金の見方が変わり、人生のいろいろな場面で役立ちます。夫も簿記を持っているので、家計の話がかみ合いやすくなりました。

勉強の進め方は、自衛官に簿記3級が必要な理由に書いています。

③ 第二種電気工事士|手に職をつけたい人へ

我が家では、夫が現職中に取得しました。勉強期間は数か月だったそうです。夫は、職場の許可を得て不動産賃貸を行っていて、DIYでも役立っています。

体を動かす技術系の資格は、年齢を重ねても使いやすいのが魅力です。くわしくは、自衛官に第二種電気工事士をすすめる理由をご覧ください。

④ 宅建士|不動産の仕事や、大家の知識として

私は、資格を取ること自体が目的ではなく、大家として必要な知識を身につけるために、宅建士の勉強をしました。

宅建士は、重要事項の説明など一部の業務を、資格を持つ人だけができる資格です。また、不動産会社の事務所には、業務に従事する人5人に対して1人以上の割合で、専任の宅建士を置く決まりがあります。そのため、パートなどの働き方でも、活かせる場面があります。ただし、求人の条件は、地域や会社によって違います。

不動産を購入したとき、仲介してくださった会社の方が元自衛官で、宅建士の資格をお持ちでした。退職後も、自衛官の経験を活かして働く道の一つになるのだと感じました。

転職を考える方向けの内容は、自衛官の転職に宅建士が最強な理由にまとめています。

⑤ 防災士|防災や地域活動に関わりたい人へ

私は防災士の資格を持っていませんが、身近な方から、元幹部自衛官の方が定年後に防災士として活躍していると聞きました。

防災士には、自衛官向けの特例があります。防衛省と日本防災士機構の申合せ(令和5年4月から実施)では、3等海尉・3等空尉以上の自衛官であった方は、研修講座の履修と試験の合格が免除されます。准尉から3曹までの階級の方は、研修講座の履修が免除され、試験の受験資格が与えられます。どちらの場合も、防災士教本に基づく学習は必要です。

階級ごとの条件や手続きは変わることがあります。取得を考える場合は、日本防災士機構の公式サイトで、最新の内容を確認してください。

履歴書に書くときのポイント

資格といっても、履歴書の書き方は、種類によって少し違います。ここで紹介した5つの資格を、書き方の例と一緒にまとめました。

資格種類書き方の例
FP3級国家検定ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 合格
日商簿記3級商工会議所の検定日本商工会議所主催 簿記検定試験3級 合格
第二種電気工事士国家資格第二種電気工事士 免状交付
宅建士国家資格宅地建物取引士資格試験 合格(宅建士を名乗るには、別に登録が必要です)
防災士民間資格(日本防災士機構が認証)防災士 認証登録

書くときの基本は、次の4つです。

  1. 正式名称で書く。「FP3級」「簿記3級」などの略称は避けます。
  2. 取得した年月を添える。資格欄には、古い順に並べるのが一般的です。
  3. 取得したものだけを書く。勉強中のものは、自己PRなどで触れます。
  4. 講座の修了証は、資格欄に書かない。「修了」や「受講」は資格ではないため、学んだ内容として、自己PRなどで伝えます。

自衛隊の中での特技や認定は、資格欄ではなく、職務経歴に、担当した業務や役割として書くのが基本です。名称だけでは、民間の採用担当者に内容が伝わらないことがあるためです。

書き方は、応募先や、使う書式によって変わることがあります。指示や雛形がある場合は、それに従ってください。

在職中でも取れる?

ここで紹介した資格は、どれも在職中に取得することは可能だと思います。私は簿記3級を育児と夜勤の合間に、夫は電気工事士を現職中に取得しました。ただし、勉強にかかる期間や、取りやすさには個人差があります。

なお、資格の勉強や取得そのものは、報酬を伴わなければ、兼業の制限とは別の話です。ただし、取得した資格を使って報酬を得る場合は、自衛隊法第63条により承認が必要になることがあります。始める前に、所属の人事担当へ確認してください。

学び方の選び方は、自衛官におすすめのスキル習得方法に、副業のルールは、自衛官は副業できる?|がんばりすぎない生き方と未来の選択肢にまとめています。

まとめ

  • 資格は、目的から逆算して選びます。
  • 迷ったら、実生活に直結するFP3級から始めるのがおすすめです。
  • 取得しなくても、学ぶだけでも、自分に向いているかどうかが分かります。

退職全体の準備は、自衛官が退職前にやっておくべき5つのことをご覧ください。

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